11月6日、7日と高校生、一般を対象に『遠野物語』を学ぶ市民講座が開催されました。
この講演会は来年迎える『遠野物語』発刊100周年を契機に、改めて『遠野物語』について学び、理解を深めるため行われたものです。
11月6日(金)は遠野高校情報ビジネス校と遠野緑峰高校で三浦佑之先生による講演会が行われました。

演題は、「遠野の始まり―遠野物語と神話―」。
三浦先生は「昔話には様々な話があるがそれだけではない。語られていることが自分達にどうつながっているのかを考えて欲しい。」と話され、『遠野物語』にある三山伝説やサケを巡る伝承を中心にご講演いただきました。
そして沖縄や韓国にも似たような話が伝えられていることに触れ、「私達は海の向こうの人ともつながって生きている。それを知ったら世界はもっとよくなるのではないか」と語られました。
最後に高校生に対し、「卒業したら外に飛び込むことになるが、生まれ育った土地のことを知ることも大事。その二つの世界がどうなっているのか両方知る、その視点がこれから必要だ」と語り掛けました。
続いて11月7日(土)は一般を対象に「経済を創る人間―『遠野物語』から」と題し、藤井隆至先生にご講演いただきました。

柳田國男の経歴や著作を発表順に追いながら「柳田國男は『遠野物語』を書くことで何が言いたかったのか」という内容のお話。
藤井先生は「柳田の関心は‘人間とは何か’にあった」とし、「『遠野物語』は仏教や儒教、神道を進めた幕府や政府からの影響の薄い精神世界を表現したもの。」と語られました。
「経歴を見ると柳田が‘日本の将来をどう展開するか’を考えていたことがよく分かる。柳田は明日の日本を作るうえで決定的に重要なのは、江戸時代にあった助け合いの精神であると考え、柳田の考える‘将来を託すべき人間の姿’が『遠野物語』の中にあった。」と語られました。
次回の『遠野物語』を学ぶ市民講座の予定は下記の通りです。
日時:12月12日(土) 13:30~
場所:とぴあ2階集会室
講師:福田アジオ先生(神奈川大学教授)
「日本の民俗学と『遠野物語』」
入場無料
是非この機会にご参加下さい。
お申込み・お問い合わせ
遠野市文化政策部 遠野物語100周年プロジェクト推進室
電話 0198-62-2340
FAX 0198-62-5758
E-mail tono100@city.tono.iwate.jp


